サラリーマンの節税 ⑦ 上級編(不動産投資)

posted by 2018.10.5

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 サラリーマンの節税シリーズ、7回目にして上級編です。
上級といってもものすごく複雑というよりは、手間やリスクが大きいとか、あてはまる人が限られると言った意味での上級です。

 

① 不動産投資

<概要>
 サラリーマン向けの「大家のススメ」といった本がよく出ていますが、節税の仕組みは不動産所得で赤字を作って給料の黒字と相殺するというものです。

<一般的な流れ>
(1)全額銀行借入でマンションの一室を購入(銀行も業者さんが手配)。
(2)家賃収入から管理費等を支払い、借入金を返済(手取りはあまりなし)。
(3)確定申告すると減価償却費と金利で赤字。
(4)給料から天引きされた源泉所得税が還付

<効果>
・例(賃貸マンションの一室)
 収入:月6万
 借入:1500万円、返済期間25年、金利3%
 経費:管理費、固定資産税、修繕費、金利、償却費など。

・不動産としての儲けはあまりなく資金的にはトントン
 給与年収600万円で不動産赤字30万円なら約5万円の還付でこの分がプラス。

<留意点>
・借入していることを実感しにくく借入金が膨らみやすい。
・時間が経過すると空室、賃料下落、修繕費のリスクが増大。
・節税効果は購入時が最も大きく段々縮小していく。
・金利のうち土地取得に対応する部分は経費にならない。

 

 物件の見極めと、いい業者さんと付き合うことがカギになってきます。
人口も世帯もこれから減るだけに将来性も考慮した上で物件を決めていくことになります。
副業とは言え、”商売”ですのである程度のセンスが必要で、その意味で上級編と言えるでしょう。
さらに上級編として海外不動産投資もありますが、為替だけでなく、国によっては治安や法律改正などもリスク要因となってきます。

 

 次回は副業にも関係しますが上級編の続きで法人設立を取り上げます。