かなり普及してきたe-TAX(電子申告)ですが、そのメリット・デメリットをそれぞれの立場で見ていきます。
① 納税者
<メリット>
・還付が早い(1~2カ月→2~3週間)
<デメリット>
・なし(税理士に依頼する場合)
・手続きが煩雑でICカードリーダなどコストがかかる(自分でやる場合)。
・受付印を押した紙が残らないので何となく不安。
→銀行や保育園に提出する場合も電子申告の完了通知や申告データで対応可能。
本来はデータが正式な証明だがそこまで求められることは少ない。
・今まで出しっ放しにできた医療費領収書などを保管しとかないといけない。
② 会計事務所
<メリット>
・書類の添付省略(医療費、源泉徴収票、控除証明など)
→モラルハザード(添付しないので控除証明を失くしていても大丈夫!?)
・24時間受付
・提出が一瞬で完了し、税務署からの返却を待つ必要がない。
→以前は返却に2週間近くかかったり行方不明になることも。
・提出用書類をセットしなくていいので時間短縮
・お客様からハンコをもらわなくていいので時間短縮
<デメリット>
・なし
・紙で提出が必要な書類が一部残っているのでややこしい。
③ 税務署
<メリット>
・データで受け取るので入力の時間短縮
→以前は紙のデータを打ち込んでデータ化していた。
・データなので検索しやすく調査の効率アップ
・受け取った申告書や添付書類の保管スペースがいらない。
<デメリット>
・なし
・問い合わせや税務調査をしないと添付省略した書類の内容を確認できない。
こうして見ると会計事務所のメリットが大きいことから普及が進んだと言えます。
デメリットで挙げた項目も今後の改正で改善される予定です。
会計事務所のデメリットである紙での別途提出は添付書類のPDF化によってかなり改善しそうです。
納税者のデメリットである手続きの煩雑さは携帯を使った個人認証で簡便化されそうです。
電子申告の簡便化とソフトの発達により、アメリカのように納税者が自宅で自分で申告する動きは加速していきそうです。