家賃や顧問料を決算対策で年払い　することがありますが、今すると４月以降の分が出てきます。
家賃部分は１年分以内であれば「短期前払費用」として経費になります。
ではその分の消費税は５％？８％？

 

　家賃も顧問料も経過措置の対象外なので４月以降の分は８％になります。
ただし経理処理は複雑です。

 

例：１０万円の家賃を１２～１１月分をまとめて支払。決算は１２月。

 

＜消費税の区分＞

１２～３月　１０万円＋消費税５０００円（４ケ月で４２万円）

４～１１月　１０万円＋消費税８０００円（８ヶ月で８６．４万円）　

 

＜経理処理＞
　≪原則≫　８％の消費税は来期控除するので仮払いでよけておく。

① 今期
（家賃）１，２００，０００（現金）１，２８４，０００
（仮払消費税）２０，０００
（仮払金）　　６４，０００

② 来期
（仮払消費税）６４，０００（仮払金）　　６４，０００

 

　≪例外≫　一旦５％で控除して来期訂正。

① 今期
（家賃）１，２２２，８５８（現金）１，２８４，０００
（仮払消費税）６１，１４２

※仮払消費税６１，１４２＝１，２８４，０００×５／１０５

　家賃部分は消費税から逆算

② 来期
（家賃）　　８００，０００（家賃）　　８２２，８５８
（仮払消費税）６４，０００（仮払消費税）４１，１４２

 

２年トータルでは損も得もありませんが、今年だけで見るとより多く経費になる②の方が得です。

年払いを検討されている会社はご注意下さい。