相続税の課税対象が1割を超えたことがニュースになっていました。
2024年に亡くなった方が約160万人で、申告書を提出した被相続人が約16.6万人(10.4%)でした。
相続人の数は約36万人で1件あたり2.16人になります。
相続税額は3兆2446億円(前年比+8%)で過去15年で最多となっています。
1件あたりの財産は平均で1億4025万円、相続税額は1946万円でこちらは微増です。
課税対象が増えた大きな要因はやはり2015年の基礎控除の引き下げです。
それ以前は「5000万円+法定相続人の数 × 1000万円」まで非課税でしたが、改正後は「3000万円+法定相続人の数 × 600万円」と4割縮小しています。
それに加えて、地価上昇や相続人の数の減少も課税対象の増加につながっています。
基礎控除に相続人の数の推移を当てはめると、改正前は「5000万円+1000万円 × 3人=8000万円」だったものが、改正後は「3000万円+600万円 × 2人=4200万円」で相続税がかかるラインが約半分になっています。
実際に申告していても、昔はいわゆる代々の土地持ちの資産家という方が多かったですが、最近はサラリーマンの方が増えています。
「退職金+都市部の自宅」、「賃貸物件が1~2か所」という場合でも今は相続税がかかるようになっています。
財産の内訳としては、預貯金34.9%、土地30.2%、株17.8%の順で、割合としては預貯金と株は増加傾向、土地は減少傾向にあります。
バブル直後の1993年は土地が7割あったので、ここでも課税対象者の変化を見てとれます。
なお10人に1人が課税対象になったと言っても、全員に相続税が発生しているわけではありません。
配偶者の税額軽減や小規模宅地等の特例などを使って相続税額が0円になっている人も統計に含まれています。
分け方によっても相続税は変わりますし、特例が使えるかどうかも重要なポイントです。
相続税の試算や財産の整理など早く取り組むことで相続税の負担や心配を減らすことができるので、先送りせずに準備を進めるようにしましょう。


