相続税の申告が必要でない場合でも、自宅や預金等の名義変更の手続きは必要です。
預金や株式の名義変更には、具体的には次のような書類が必要です。
・預金名義変更依頼書(金融機関指定の書類)
・通帳、キャッシュカード
・遺産分割協議書
・被相続人の戸籍謄本(出生から死亡まで)、住民票の除票など
・相続人全員の戸籍謄本
・相続人全員の印鑑証明書
戸籍や印鑑証明については、銀行によって発行から3か月以内または6か月以内という期限があるため、早く取り過ぎると何度も取る羽目になってしまいます(法務局や税務署は期限なし)。
戸籍を取るには1通あたり450円~750円かかるので、数が多いと費用もバカになりません。
ただし戸籍一式に関しては、最初に「法定相続情報一覧図」を作ってしまえば、無料で何度でも発行できるので、費用もかからず、相続人に何度も依頼しなくて済みます。
それでも遺産分割協議書や印鑑証明については原本が必要なので、銀行の数が多ければ1つずつ手続きしなければならず、手間も時間もかかります。
そんな面倒な名義変更手続きですが、大手金融機関7社が一括で相続手続きできる「みらいたすく」という仕組みを作るというニュースが出ていました。
<仕組み>
・1社に連絡すればどこに残高があるか把握可能
・戸籍謄本など資料の提出もウェブ上へのアップロードでOK
・実印の押印の代わりにマイナンバーカードによる電子証明でOK
<開始時の金融機関>
・証券:SMBC日興証券、大和和証券グループ本社、野村ホールディングス、三菱UFJモルガン・スタンレー証券
・銀行:三井住友信託銀行、三井住友フィナンシャルグループ、三菱UFJ信託銀行
<開始時期>
・2027年夏に一部地域で試験導入
・2028年秋に全国でサービス提供を目指す
今後は地域金融機関も含めて参加を募る予定となっています。
金融機関にとっても事務手続きが軽減されるので、参加する金融機関は増えそうです。
相続人にとっては、書類提出が一度で済み、どこに口座があるか把握できて、電子化により遠方でも手続きできるので、早期の全国導入が期待されるところです。


