前回の続きで不動産業をしていた個人が亡くなった場合の所得税について見ていきます。
2.所得税
① 準確定申告(亡くなった方)
1月1日から亡くなった日までの不動産収入について確定申告が必要となります。
<期限>
・原則:4か月以内
・例外:1/1~3/15に亡くなった場合は前年分も亡くなった日から4か月以内(3/15から延びます)
・還付:亡くなった日から5年以内
<経費の注意点>
・固定資産税の経費計上は、① 全額(1/1基準)、② 生前の支払額、③ 生前の期日到来分 のいずれかを選べます。どこまで経費にするかは被相続人と相続人の所得を比較しながら有利になるようにします。
<所得控除の注意点>
・医療費、社会保険料、生命保険料等は生前に支払ったものが対象
・配偶者控除や扶養控除などの所得は死亡日時点の年間予想額で判定
・令和8年の基礎控除は12月申告分から改正が適用されるため、それ以前に準確定申告が終わっていれば更正の請求により還付が可能
<相続税への影響>
・納付額:マイナス財産として債務控除できます。
・還付額:プラス財産として相続財産に計上します。
② 青色申告の届出(相続人)
<期限>
・原則:4か月以内
・9.10月に死亡 :12/31(大幅に短縮!)
・11.12月に死亡:翌年2/15(大幅に短縮!)
<未分割の場合>
4か月以内に遺産分割が確定していることはあまりありませんので、相続人が初年度から確実に青色申告を使うためには、遺産分割ができていなくても見切り発車で可能性のある相続人全員分の青色申告承認申請書を提出します。
結果的には、相続しなかったとしても青色申告となったことに特にデメリットはありません。
(つづく)


