電子申告(e-TAX)の利用率は令和6年度実績によると法人税で89.1%、所得税で74.1%と年々高くなっていますが、相続税については50.3%とやや低めです。
理由としては1回きりなので電子申告するまでもないことやID(利用者識別番号)の取得や確認がかえって面倒ということがあります。
一方、令和7年1月からすべての税目で税務署の受付印がなくなったため、正式な控えを残すには電子申告せざるを得ない状況になっています。
税務署としても効率化の面から電子申告率を引き上げたいので、次のような運用の見直しが行われています。
1.添付書類の削減(R5.1~)
・固定資産評価明細書、不動産登記簿謄本、預貯金の残高証明書等は原則提出不要に
2.税理士による贈与税申告情報の確認
・e-TAXのマイページで過去にe-TAX送信した贈与税申告情報の確認が可能に(R7.1~)
・税理士も相続人のマイページから贈与税申告情報の参照が可能に(R7.5~)
e-TAXで提出したものしか見れないので全ての贈与を把握できるわけではありませんが、税理士も見れるようになったことは一歩前進です。
3.ID確認手続の簡素化(R6.12~)
・複数人分のID(利用者識別番号)を一度の「変更等届出書」の送信で確認可能に
具体的には変更等届出書の参考事項の欄に確認したい複数人分の住所・氏名・生年月日を入力します。
また『相続税申告の委任有』『税理士への連絡希望』というコメントも参考事項欄に入力します。
なお、パスワードをリセットするかどうかで若干手続きが異なります。
リセットする場合は「届出の内容」欄で『暗証番号等の再発行』を選びます。
リセットしない場合は「届出の内容」欄で『電子証明書の更新等』を選び、参考事項の欄に『PWリセット不要』のコメントを入れます。
「変更等届出書」を提出後、税理士に電話でIDの有無について電話連絡があります。
パスワードをリセットする場合は相続人に通知著がIDと仮パスワードが郵送されます。
リセットしない場合は、通知書の郵送はありません(相続人が把握しているため)。
既存の届出書の枠内で実務対応しているのでちょっとイレギュラーな手続きになっています。
無いよりはマシですがもう少し使いやすくして欲しいところです。


