自力で確定申告

posted by 2024.03.18

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 先週末で確定申告も無事終了。

 今年は「自分でやります」という声を時々聞きました。
今までは税理士に依頼していた方でも簡単な内容であればチャレンジしてみようという方が増えているようです。

 背景としては国税庁のe-TAXソフトが年々改良されていてだいぶ使いやすくなったこと、またfreeeやマネーフォワードなど情報を取り込んで自動的に処理してくれるソフトが増えていることがあります。

 

 国税庁のソフトは画面の指示に従って入力して紙で打ち出す方式なら普通にパソコンが使える方なら何とかなります。
紙ではなくて自分で電子申告となると、マイナンバーカードが必要だったり、マイナポータル連携がちょっとややこしかったりと多少ハードルは上がります。

 freeeなどの会計ソフトも日々進化していて機能的には決算書や申告まで作成が可能です。
自動で取り込みされていると書類が溜まっていかないですし、隙間時間の追加入力で精度を上げていくこともできます。
会税事務所的には自動的な取り込みは予測困難なところがあって、一から入力した方が早いかも、と思うこともありますが技術の発達でやがて人間の能力を追い抜いていくのでしょう。

 

 申告内容で言うと、年の途中での退職、年金、ふるさと納税、医療費、副業、フリーランスの事業所得といったものは自力で全然可能だと思いますが、税理士に相談して欲しい内容もあります。

・不動産の売却

 特例が使えるかどうかで税額が大きく異なりますし、売却損を給与等と損益通算できることもあります。

・車など動産の売却

 事業用の車を売却すると別枠の譲渡所得として申告する必要があります。
家事用から転用した場合など償却費が複雑になることもあります。

・上場株式の投資

 証券会社が1つで特定口座源泉徴収ありなら何もする必要はありませんが、口座が複数ある場合、源泉徴収なしの場合などはやや複雑になります。
また配当については扶養控除、健康保険料、医療費などいろんな部分に影響がありますので有利不利を検証した上で申告するかどうかを判断する必要があります。

 

 ソフトやAIの発達は税理士の仕事を奪う一面もありますが、より付加価値の高い仕事にシフトしながら共存していければサービスの質も向上するので、活用しながらうまく付き合っていきたいものです。