山林と税金 ①

posted by 2023.08.23

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 山林の取引価格が31年ぶりに若干上がったという記事が日経に出ていました。

 

 2021年に発生した世界的な木材不足である「ウッドショック」により木材資源の供給が懸念されていることや、木材由来のプラスチックや燃料など環境意識向上による注目の高まりが上昇の背景となっているようです。
またアウトドア人気からキャンプやドッグランなど個人がレジャー目的で購入する例も増えているようです。

 

 一方、維持管理や災害対策を適切に行えるかどうかという問題もあり、放置されている山林も多くあります。

 相続の手続きの際にも、昔に投資目的で買ったらしいが場所も分からないといった山林もよく見ます。
評価が低いので固定資産税は0円かあったとしても安いですが、相続手続きに関しては宅地と同じように必要なので手間はかかります。
それだけに相続登記されずに放置されていることも多く、何代も前の亡くなった方の名前になっていることもあります。

 

 相続登記については令和6年4月1日から義務化されます。
既存の未登記物件もこの日から3年以内に相続登記しないと10万円以下の罰金を課される可能性があります。
何代も前の山林である場合は関係者の数も膨れ上がっているので、実際の相続登記にはかなりの困難さを伴います。
そのため、とりあえず相続人であることを申し出る「相続人申告登記」を手続きしておくことも増えそうです。

 

 山林の相続税評価や売却時の取扱いについては次回へ続きます。