昨日に続いて税理士の話。
税理士になって一番聞かれた質問は「税金安なる方法教えて」ですが、
次に多いのが「税理士と(公認)会計士はどうちゃうの?」です。
一言で答えるなら「税理士は中小企業、会計士は大企業がお客さんです」なんですが、よく聞かれるのでもう少し詳しく解説します。
<目的>
・税理士:中小企業や個人事業主のために税務申告をサポート
・会計士:株主や債権者のために会社が作成した決算書の正しさをチェック
<仕事内容>
・税理士:申告書の作成と税務相談
・会計士:上場企業や大企業の監査
※コンサル、記帳代行、決算、M&Aなどは資格に関係なく可能
<働き方>
・税理士:税理士法人や税理士事務所に勤務又は独立開業
・会計士:監査法人に勤務、独立して税理士登録も可
<繁忙期>
・税理士:2~3月(確定申告)
・会計士:4~5月(3月決算の会社が多いため)
<ルールブック>
・税理士:税法
・会計士:企業会計原則
<資格取得>
・税理士:働きながらで5~10年、科目ごとに分けて受験可能
・会計士:勉強専念で2~4年、短答は一発合格、論文は科目合格制度あるが2年の期限あり
<人口>
・税理士:約80,000人、法人数約7000社
・会計士:約33,000人、法人数約 260社
<平均年収>(厚生労働省データ)
・税理士:958万円
・会計士:992万円
<何と闘う?>
・税理士:税務署
・会計士:粉飾決算
一番の違いは目的のところで、会計士は上場企業が作成した決算書を第3者的な視点で正しいかどうかを監査します。
これに対して税理士は中小企業から依頼を受けて、当事者に近い立場で申告書や決算書作成のサポートを行います。
AIの発達で業務のあり方も変わっていきそうですが、切磋琢磨しながら必要とされる士でありたいものです。