一時払い終身保険の販売が急増しているようです。
特に予定利率を0.6%前後に引き上げた日本生命や明治安田生命の商品が伸びています。
一時払い終身保険は外資系保険会社で扱っていることが多かったのですが、近年の低金利で運用利回りが低下して、販売停止になっているケースもありました。
金利上昇により今後取扱いは増えていきそうです。
一時払い終身保険とはどんな保険なのでしょうか。
1.どんな保険?
・一時払い:月払いでも年払いでもなく加入時に全期間分の保険料を一括払い
・終身保険:死亡時に保険金が支払われるという保障が一生涯続く。
・加入条件:健康診査がなく、高齢や病歴があっても加入可能
2.メリット
① 相続対策
・相 続 税:非課税枠(500万円 × 法定相続人の数)を使えば現預金への課税がその分なくなる。
・納税資金:相続税を支払うための資金を事前に確保できる。
・争族対策:受取人を指定できるので遺言と同じ効果がある。
② 運用
・保険商品によっては元本より増やせる。
3.デメリットや注意点
・まとまった資金が必要
・長期間お金を預けることになるので余裕資金で加入する必要あり。
・短期間で解約すると元本を下回る。そもそも利回りが低い。
・生命保険料控除(最大4万円)が受けられるのは最初の1年だけ
・保険会社が破綻すると100%は補償されない(責任準備金の90%)
・外貨建ての場合は為替リスクがある。
相続対策としては有効ですが、運用としては金利が上がったとは言え、それほどいいとは言えません。
保険を売る側としては販売手数料が高くセールスにも力が入っていますが、加入目的や効果を十分に考えた上で加入するようにしましょう。