株式投資と確定申告 ① 配当の申告

posted by 2022.01.17

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 コロナ禍で増えたものの1つとして「投資」があります。
特に若者を中心とした個人投資家が増えています。
背景としては勤め先の給料減少や将来不安、在宅勤務で時間ができたことなどがあるようです。

 税金面では「特別口座・源泉徴収あり」としている方が多いと思いますので口座が1つであれば確定申告も不要なので何もしなくて構いません。
配当も譲渡益も特定口座内で20.315%の税率で源泉徴収され、損得両方ある場合も口座内で精算されています。

 何もしなくても損をするわけではありませんが、得もしていないことになります。
申告方法によっては税金を取り返せることもあるので、上場株式への投資についてケース別に見ていきます。

 

1.配当と申告

① 申告の必要性

<口座の種類>

・特定口座 源泉徴収あり⇒申告不要(申告することも可)

・特定口座 源泉徴収なし⇒申告必要

・一般口座⇒申告必要

・NISA⇒申告不要(配当も譲渡益も非課税のため)

<副業扱い>

・上記で申告必要の場合も副業としての所得の合計が年20万円未満なら所得税は申告不要

 

② 申告したら得するケース

・特定口座を複数持っていてプラスとマイナスがある

特定口座が1つであればその中で損得を通算してくれて税金は最小の状態になりますが、その効力は他の証券会社の口座までは及びません。
口座が複数あって全部がプラスなら影響はありませんが、各口座内で通算しきれない売却損がある場合には確定申告してプラスとマイナスを通算する必要があります。

・過去の損失を確定申告して繰り越している

株の売却損が残った場合、確定申告すれば3年繰り越すことができます。
特定口座は1年単位で損得を通算してくれますが、年をまたいでの通算はしてくれません。
過去の売却損を繰り越していて今年は配当だけというような場合は配当を確定申告することで天引きされた所得税や住民税が還付されます。

・配当控除を使って還付が受けられる

配当控除はちょっと複雑なので次回へ続きます。