ロボアドとは

posted by 2021.10.22

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 ラップ口座の進化版として「ロボアドバイザー(ロボアド)」というサービスが注目されています。

 

<ロボアドとは>

 ラップ口座は証券会社に資産運用を一任するサービスですが、ロボアドではロボット(AI)が銘柄選定や運用をしてくれるサービスです。
ロボアドはアメリカで2008年に誕生し、日本では2016年頃から取り扱われるようになりました。
日本での預かり資産は2018年末には2000億円弱でしたが、2020年末には5000億円近くにまで増加しています。

 

<2種類のサービス>

 ロボアドは大きく分けて『アドバイス型』『投資一任型』の2種類があります。

『アドバイス型』は、投資家のリスク許容度を判断した上で銘柄の選定や資産配分のアドバイスをしてくれます。
その上で投資家が最終の意思決定をして運用します。
「投信工房」(松井証券)、「マネックスアドバイザー」(マネックス証券)といったサービスがあります。

『投資一任型』は、最適な資産運用を提案した上で自動的に買い付けをして、リバランスしながら運用までしてくれます。
最大手の「WealthNavi」(ウェルスナビ)、「THEO」(おかねのデザイン)、「楽ラップ」(楽天証券)、ON COMPASS(マネックス証券)などがあります。

 

<税金>

 急激に伸びている新しいサービスであるため、個別的な税金の取扱いはまだ発表されていません。
基本的には投資信託の売買なので、特定口座で源泉徴収ありを選択していれば口座内で精算されるため、確定申告は不要です。

 所得区分については、投資一任口座の一種であるため、ラップ口座と同様に原則として事業所得または雑所得に該当します。
令和4年から口座の管理手数料が特定口座内で経費になる点もラップ口座と同様です。

 確定申告の話からはそれますが、税金を自動的に最適化するサービスも始まっています。
具体的には売却益が一定金額を超えると自動的に含み損のある銘柄を売却して、税金を先送りする仕組みとなっています。

 

<メリットとデメリット>

 ロボアドはすべてお任せにできる、ラップ口座に比べると手数料が安い、少額(1000円~)の積立から始められるといったメリットがあります。
一方、長期投資前提で短期では結果が出にくい、手数料が安いと言っても自分で運用するよりは高い、元本保証がないといったデメリットもあります。

 

 ブームにはなっていますが、AIのおかげで楽して高い利回りが得られるというわけでは当然ありません。
各社のサービス内容や運用実績を吟味して自分に合うものを探して、余裕資金で始めてみるのがいいかも知れません。