消費税増税と駅名変更

posted by 2019.08.20

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 10月の消費税増税を機に、関西では大学の最寄り駅で駅名を変更する動きが相次ぐようです。

 どういうことかと言うと増税で料金表示が変わってパネルを変えないといけないので、駅名変更も同じタイミングでしてしまおうということのようです。

一般の小売業などでは、軽減税率で税率が複数になることや今後の増税も踏まえて「税抜表示」にするところが増えていますが、電車代はさすがに「税込表示」でないとややこしいのでパネルも変更せざるを得ないのでしょう。

 

 具体的には次のような駅です。

・柴原(大阪モノレール)⇒柴原阪大前

・石橋(阪急電鉄)⇒石橋阪大前

・深草(京阪電鉄)⇒龍谷大前深草

・鳴尾(阪神電鉄)⇒鳴尾・武庫川女子大前

 大学側としては最寄り駅が分かりやすくなり、私鉄側としては認知度が上がり利用者が増える効果が期待できます。

 

 ちなみに看板に関する税務処理ですが、現状回復や通常の維持管理であれば「修繕費」となり、価値増加や交換であれば「資本的支出」になります。

 パネル交換となると判断に迷う部分もありますが、実際には看板1枚当たりの交換費用は20万円未満にはなりそうなので「修繕費」で処理できるケースが多そうです。

 

 なお、資本的支出に該当する場合や看板を新規に設置する場合の耐用年数は次の通りです。

・立て看板(デジタル含む):3年<器具備品 看板>

・ビルの袖看板:18年<建物附属設備 その他金属製>

・ファサード壁面看板(社名の電飾など):18年<建物附属設備 その他金属製>

・タワー型自立看板<ロードサイド店舗など):20年(構築物 広告用金属造>

・屋上看板:20年<構築物 広告用金属造>

 

 どうせ消費税増税を機に看板やホームページを変更するのであれば、料金だけでなく、デザイン等も変更して広告効果をアップさせるチャンスと言えるかも知れません。