家を買うなら増税前か後か?③住宅資金贈与

posted by 2019.03.5

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 前回の続きで10%で住宅を買った場合の支援策の2つ目を見ていきます。

 

② 住宅取得資金贈与を最大3000万円に拡大

 

<概要>

住宅取得資金贈与とは父母や祖父母から、自宅購入資金の贈与を受けた場合に一定金額までを贈与税非課税とする制度です。
自宅購入資金を支援できて、相続税対策にもなることから広く利用されています。
限度額は時期によって変わりますが、消費税10%のタイミングで大幅に拡大されています。これは増税による駆け込み需要の平準化を図るための措置です。

 

<主な要件>

父母や祖父母など直系尊属からの住宅取得資金贈与。
・受贈者は20歳以上で、その年の合計所得金額が2000万円以下
・贈与年の翌年3/15までに新築等をし、遅くても翌年末までに居住。

 

<限度額>

≪10%≫

H31.4~H32.3…2500万円(3000万円)※1
H32.4~H33.3…1000万円(1500万円)
H33.4~H33.12…700万円(1200万円)

≪8%または0%≫ ※2

H28.4~H32.3… 700万円(1200万円)
H32.4~H33.3… 500万円(1000万円)
H33.4~H33.12…300万円( 800万円)

 限度額が段階的に小さくなっているのは、早めの購入を促すためです。

※1
 カッコ書きは、省エネ、耐震、バリアフリーに優れていて証明が出る場合です。

※2
 消費税0%とは個人間売買で消費税が発生しない場合です。

 

<注意点>

ニュースにもなっていましたが、住宅ローン控除と併用する場合には贈与額を住宅ローンの対象から外す必要があります。

例:自宅3000万円、贈与700万円、ローン2500万円

✕ 住宅ローン控除 3000>2500 ∴2500✕1%
〇 住宅ローン控除 3000-700<2500 ∴2300✕1%

 

<有利不利の判定>

700万円以上の贈与をお考えであれば、消費税が上がることは気にせず4月以後に契約して拡大版の住宅取得資金贈与を受けることになります。

 

 残り2つの支援策は次回に続きます。