前回の続きで１０％で住宅を買った場合の支援策について見ていきます。

 

① 住宅ローン控除の３年延長

＜概要＞
　消費税が２％上がる分、建物に払う金額が増えるので住宅ローンの期間を延長して後ろで控除する制度です。

＜控除額＞
　次のいずれか少ない金額

・建物購入価格（上限４０００万円）✕２％÷３年

・年末の住宅ローン残高✕１％

≪例≫
購入時
・４０００万円のマンション購入
・うち建物２５００万円＋消費税２５０万円、土地１２５０万円
・ローンは３５００万円、３０年返済、金利１％
　　　
１０年後
・建物代２５００万円✕２％÷３年＝１６．６万円
・ローン残高２４００万円✕１％  ＝２１万円　∴少ない方１６．６万円

＜要件等＞
・消費税１０％を支払って住宅を取得。
・Ｈ３１．１０．１～Ｈ３２．１２．３１までに入居。
・個人から直接買った場合には消費税が含まれていないので適用がありません。
・１１～１３年目の所得税から引き切れない場合は住民税から控除されます。

 

　従来の制度拡大は率を上げることが多かったですが、控除期間が延長されるという珍しいパターンです。
１０年先にはなってしまいますが、よほど繰上返済しない限り２％分は返ってくるので増税分は相殺されます。

 

　そのため、家を買うなら増税前か後か？という疑問は住宅ローン控除に関しては中立なので、他の３つの支援策で判定していきます。