前回の続きで福祉事業に関する消費税について見ていきます。
ケースとしては「福祉事業そのものを行うケース」「福祉事業を受託するケース」「事業者に建物を貸すケース」があります。
1.福祉事業そのものを行うケース
キーワードとしては「居住」「福祉」は非課税、「追加」「特別」は課税になる傾向があります。
① 消費税非課税
・介護保険サービス:居宅サービス、施設サービス(特別養護老人ホーム等)の基本報酬
・社会福祉事業の対価:障害福祉サービス(生活介護、就労継続支援など)、児童福祉施設(保育所等)の運営に伴う利用料
・日常生活費:介護保険や社会福祉事業の一環として提供される食費、居住費、おむつ代等
② 消費税課税
・利用者の選択による追加費用:差額ベッド代、特別な食事、理美容代、嗜好品等
・福祉用具の販売や貸与:厚生労働大臣が指定する身体障害者用物品(車いす等)以外の一般物品
・住宅改修:介護保険が適用されるバリアフリー工事であっても課税
2.福祉事業を受託するケース
キーワードとしては「丸ごと」「福祉」は非課税、「一部」「事務」は課税になる傾向があります。
① 消費税非課税
・施設経営の委託:地方自治体が設置した特養や保育所などの経営を社会福祉法人等に丸ごと委託
・指定管理者制度:自治体から社会福祉施設の指定管理者に支払われる指定管理料
② 消費税課税
・業務の一部委託:給食、清掃、送迎、警備など一部の作業を外部業者に委託
・事務的な委託:認定調査の事務委託やコンサル業務
・相談支援事業の委託:自治体が民間事業者に支払う障がい者相談支援事業等
3. 事業者に建物を貸すケース
キーワードとしては「居住」は非課税、それ以外は課税になる傾向があります。
① 消費税非課税
・生活の拠点として利用する施設:特養、老健、グループホーム、有料老人ホーム、障がい者入所施設、サ高住など
・居住に付随する共益費や管理費
② 消費税課税
・居住を目的としない施設:デイサービス、訪問介護、就労支援、保育所、学童保育、事務所、倉庫など
・貸付期間が1か月未満
政策的配慮から非課税となったり、様々な法律が絡んだりするため、消費税の取扱いも複雑になっています。
次回は消費税以外の税金の軽減について確認します。


