共有の場合の住宅ローンの組み方の最終回は親子で組むリレーローンです。
3.リレーローン
① 概要
同じ物件に対して親子で1つの住宅ローンを借りてリレー形式で返済します。最初に親が返済して続きを子が返済します。
親が主債務者になり、子が連帯保証人または連帯債務者になることが求められます。
② メリット
・親が高齢の場合は完済時の年齢の関係で長期のローンが組めませんが、親子リレーローンでは子の年齢で返済期間を設定できます
・子が若くて年収が少なく借入可能額が少ない場合に親が住宅取得を支援することができます
・ローン契約が1つなのでペアローンに比べて諸費用は安くなります
・住宅ローン控除は親子両方で受けることができます
③ デメリット
・団体信用生命保険は子しか加入できないケースが多く、親が亡くなった場合にローンが残ってしまいます(フラット35は親も加入可能)
・親の相続時には子の兄弟との間で相続の問題が発生します
④ 注意点
・同居に関しては、必須になるもの、同居予定であればいいもの、同居が必要ないものなど金融機関によって要件が異なります
親が亡くなった場合の残債については生命保険に加入しておく、相続の問題については事前に話し合って少なくとも自宅については遺言を作成しておくなどデメリットも理解した上で対策を想定しておくことが必要と言えます。