3ナンバーと5ナンバーの税金

posted by 2019.04.11

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 乗用車の販売において「5ナンバー」の割合が低下しています。
日本自動車工業会のデータによると、2018年に販売された5ナンバー車は29.9%で初の3割切り、逆に3ナンバー車は36%となっています。
1993年時点では5ナンバーが約65%、3ナンバーが約16%だったので構成比は大幅に変わっています。

 背景としては軽自動車の増加と海外市場の重視があります。

 3ナンバーは”高級”というイメージがありますが、こと税金に関して言うと3ナンバーと5ナンバーに基本的に違いはありません。
自動車税は排気量、自動車取得税は取得価格、重量税は重量で決まります。

 一方、5ナンバーと3ナンバーの違いはサイズと排気量です。
全長4.7m、全幅1.7m、全高2m以下で、かつエンジン排気量が2000cc以下であれば5ナンバーになります。
 かつては車幅が広く、排気量の大きい外車が3ナンバーだったため、高級なイメージがありますが、今はカローラやミニバンなども3ナンバーになっています。
5ナンバーはサイズが小さく取り回しがしやすいのですが、そういった需要は明らかに税金の安い軽自動車に流れています。
2018年の販売台数ではベスト10のうち7つが軽自動車でした。

 また、5ナンバーは日本の駐車場事情や道路事情には合っていますが、海外では関係ありません。
日本で販売する車種も海外で販売する車種も同じプラットフォームで開発する方が効率的であることも3ナンバー増加の要因としてあります。

 

 今後はカーシェアリングの増加や自動運転の開発で自動車を所有することへの意識は変化していきそうです。
自動車に対する税金のあり方も見直しが進んでいますが、実用性の軽自動車、嗜好性の3ナンバー車に挟まれて5ナンバーの比率はより低下していきそうです。