消費税の経過措置 ② 請負

posted by 2019.01.9

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 前回、消費税が10%8%かの原則を確認しましたが、例外的に8%になる経過措置を見ていきます。

1.請負工事

 建築などの請負工事は契約してから引渡しまで時間がかかることから、8%で意思決定したつもりが、引渡しの段階で税率が10%に上がってしまい追加で2%払うようなこともあり得ます。
そこで増税の半年前を基準にして、それ以前の契約であれば引渡しが10/1以後になるとしても、8%として扱う経過措置が設けられています。

<要件>
・2019年3月31日(指定日の前日)までの契約
・2019年10月1日(施行日)以後の引渡し

<契約の種類>
・工事の請負
・製造の請負
・その他請負

<請負の詳細>

① 追加工事の取扱い

 追加部分は別工事と考え、当初分は8%追加分は10%になります。

② 付随費用の取扱い

 機械の据え付け費など事業の用に供するための付随費用も請負の一部と考え、8%が適用されます。

③ まだ着手していない

 施行日(10/1)においてまだ着手していなくても契約が指定日(4/1)より前なら8%が適用されます。

④ 注文建築の取扱い

 一戸建ての注文建築や青田売りのマンションの場合、契約後に注文を受けて内外装や設備が明確になりますが、申込書等でそのことが明らかであれば8%が適用されます。

 

 「その他請負」の範囲や注意点については次回へ続きます。