中古耐用年数 ① 定額法と定率法

posted by 2018.02.23

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 建物、機械、車などの資産を購入した場合、減価償却を通じて経費にします。
何年で償却するかという耐用年数は法律で決まっていますが、中古の場合は計算方法が変わります。
簡単に言うと、すでに使用された期間を除いて残りの年数で償却します。

 

 例1:新品120万円の車(耐用6年)を3年落ちで60万円で購入。

 6年で償却するので年20万円。3年後の購入額60万円をあと3年で償却するので4~6年目も20万円ずつ

 これだと中古でも続きを償却するだけで何ら変わらないように見えますが、実際には中古の方が節税になることが多いです。
というのも定額法定率法で償却率が異なるためです。

 定額法はその名の通り毎年同じ額を償却するのに対し、定率法は前半が多く後半が少なくなります。
法人は原則が定率法なので定率法を採用している企業が大半で、個人でも早期に経費化できることから定率法を採用している方が多いです。

 

 例2:新品120万円の車(耐用6年)を新車で購入し、定率法で償却

 定率法6年(償却率0.333)で償却すると1年目399,600円、2年目266,533円、3年目は177,777円と償却費は逓減していきます。

 

 例3:新品120万円の車(耐用6年)を3年落ちで60万円で購入し、定率法で償却

 残りは3年(償却率0.667)なので60万円で買った場合、いきなり400,200円償却できます。
定額法の償却費20万円に比べ2倍を経費にすることができます

 これの極端な例が「4年落ちのベンツを買う」という節税で4年落ちであれば残りは2年。
2年の定率法償却率は1.000なので期首に買えば、500万円のベンツであろうと全額経費にできます。

 

 中古耐用年数の計算方法を書くつもりが、定額法と定率法の違いとベンツによる節税で終わってしまったので、次回に続きます。