宝石の相続評価

posted by 2017.08.21

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 眠っている宝石をリメイクして復活させるサービスが広がっているようです。
シニアが持つ婚約指輪についているダイヤモンドやサファイヤなどを30万円ほどで現代風のデザインに変えて家族に譲ってあげようという方が多いようです。

 

 この場合、宝石に相続税や贈与税はかかるのでしょうか

 答えはやはり”YES”なのですが、ではどう評価するのでしょうか

 通達には次のように書かれています。

 

「一般動産の価額は、原則として、売買実例価額、精通者意見価格等を参酌して評価する。」

 

 分かりやすく言うと「鑑定人や宝石業者が出した時価」ということになります。
では税務調査で一点一点鑑定するかと言うとそこまではしません。

 

 遺産整理の一環で実際に買い取ってもらっている場合にはそれを時価として判断しますが、そうでない場合はよほど高価なものを除いて全体で30万円とか50万円というように概算で評価します。

 ”よほど高価なもの”の線引きは難しいですがどう考えても1点50万円や100万円以上しそうなものは買取り業者などに下取り額を計算してもらった方がいいでしょう。

 また最近買ったもの百貨店の外商や宝石店の顧客データに残っていますし、亡くなった方の通帳を見れば買った金額は一目瞭然です。
顧客データや通帳や税務署は職権で見ることができますのでここ5年以内に買ったようなものは何らかの評価はしておくべきでしょう。

 

 宝石についてはもう1つ。
相続評価だけでなくどう分けるかというのも非常に繊細な問題です。
形見分けの際にもめることも多々あります。

 思い入れのあるものや高価なものに関しては早めに整理して遺言に書いておくことをお薦めします。