外れ馬券訴訟その後

posted by 2015.06.15

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 「外れ馬券まで経費になる!」と喜んだ人もいるという外れ馬券訴訟のその後です。
裁判自体は2015年3月10日の最高裁判決で確定したため、それを受けて通達が改正されています。

 

 そもそもどんな話やったっけ?というと所得税の所得区分を巡る争いです。

 馬券収入は従来、一時所得という扱いでした。
一時所得とは、たまたまの収入、偶然の収入などで他の例として懸賞金や保険の一時金などがあります。
一時所得の場合、経費は収入に直接関係するものしか控除できません
馬券でいうとあくまで当たり馬券は1枚なので経費もその1枚の購入代金だけです。

 

 裁判のケースでは一時所得ではなく雑所得として申告していました。
というのもソフトを駆使して巨額のお金を恒常的に動かしていたため、もはや偶然の収入ではないと考えたためです。
この場合一つの事業のようなものなので外れ馬券も経費と主張しました。
他の商売に置き換えるとたとえ売上に結びつかなくても人件費や広告費は経費になるのと同じようなものです。

 

 裁判の結果納税者が勝訴し、外れ馬券は経費として認められ、追徴金は5.7億円から5200万円に減額されました。

この判決を受けて通達が改正されたのですが長くなるので明日へ続きます。