前回の続きで壁の引き上げのうち、三党合意を踏まえた対応について確認します。
2.三党合意を踏まえた壁の引き上げ
① 背景
前回の基礎控除等を物価上昇に連動させる仕組みには理屈がありましたが、三党合意の方に理屈はなく、合意した金額に合わせにいった制度と言えます。
「103万円の壁」を「178万円の壁」に引き上げるという金額ありきで、前回の物価上昇引き上げで足りない部分を2年限定で上乗せします。
② 計算方法
・178万円-160万円(令和7年の壁)=18万円
・前回の物価上昇連動により+8万円(基礎控除4万円、給与所得控除4万円)
・残り10万円を令和8.9年限定で引き上げ(基礎控除5万円、給与所得控除5万円)
③ 対象者
・令和7年 :給与年収約200万円まで(低所得者層)
・令和8.9年:給与年収約665万円まで(中所得者層)
④ 改正時期
・令和8.9年限定
・令和8年分は年末調整で反映し、令和9年分は毎月の天引きで反映
⑤ 住民税
・給与所得控除の5万円引き上げのみ、基礎控除は変わらず
⑥ まとめ(物価上昇連動+三党合意)
<基礎控除額>
【合計所得金額(給与のみ)】【令和7年⇒令和8.9年】
・132万円(約200万円)以下:95⇒104万円
・132万円超 336万円(約475万円)以下:88⇒104万円
・336万円超 489万円(約665万円)以下:68⇒104万円
・489万円超 655万円(850万円)以下 :63⇒ 67万円
・655万円超2350万円(2545万円)以下:58⇒ 62万円
<給与所得控除の最低保証額>
・最低保証額:65万円⇒74万円
・対象者:給与190万円以下⇒給与220万円以下
令和7年に比べると減税の恩恵を受ける人は拡がっています。
減税額としては年収500~600万円の人が最も大きく3~7万円程度になりそうです。


