インボイスが始まってからもうすぐ1年。
始まる前は大混乱でしたが、経過措置の効果もあってそれなりに淡々と流れているように思います。
ただインボイス期間を含む税務調査はこれからですし、他にもいろんなことが起こります。
その1つが相続。インボイスを登録している個人事業者が亡くなった場合はどうなるのでしょうか。
<原則>
・インボイスは人別に番号が付くので亡くなった人の番号は相続人には引き継がれません。
・したがって相続人は新たにインボイス登録を申請する必要があります。
<みなし登録期間>
・相続はすぐに決まるわけではないので、インボイスに空白期間ができる可能性があります。そこで被相続人の登録番号を暫定的に相続人が使用できる「みなし登録期間」が設けられています。
・次のいずれか早い日までがみなし登録期間となります。
★相続人の登録日の前日
★死亡した日の翌日から4か月を経過する日
・つまり長くても4か月なので相続人は早めに登録を申請する必要があります。4か月という期間は所得税の準確定申告の申告期限や相続人の青色申告の承認申請と同じです。実際には4か月以内に遺産分割内容が決定することは少なく、青色申告の承認申請も可能性のある人全員分出すこともあります。
・みなし登録期間の4か月という期間は短すぎる面もあるので、相続税の申告期限と同じ10か月に延ばすべきでは、という意見も出ています。
<相続人の納税義務>
・インボイスは新たに登録申請するしかありませんが、消費税の納税義務は次のルールで引き継がれます。
・相続のあった年…被相続人の基準期間(亡くなった年の2年前)の課税売上高が1000万円超であれば、相続人にも納税義務が発生します。
・相続の翌年と翌々年…被相続人及び相続人の基準期間の課税売上高の合計が1000万円超であれば、相続人に納税義務が発生します。
・未分割が続いている場合は、課税売上高を法定相続分で割って判定します。したがって課税売上高が大きく相続人の数が少なければ、全員に納税義務というケースもあり得ます。
インボイス登録申請の4か月以内というのはかなりタイトですが、なるべく早く、忘れずに提出するようにしましょう。


