インボイスの導入により請求書や領収書に書く項目は増えますが、業種によっては現実的ではないため、適格簡易請求書(簡易インボイス)で済むケースがあります。
<対象業種>
1.小売業
2.飲食店業
3.写真業
4.旅行業
5.タクシー業
6.駐車場業(不特定かつ多数の者に対するものに限る)
7.その他これらの事業に準ずる事業で不特定かつ多数の者に資産の譲渡やサービス提供を行う事業
イメージとしては都度領収書をもらうのではなく、レシートをもらうような業種です。
1から5については”不特定多数”の縛りがないので業種にさえ当てはまればOKです。
7については消費者向けのサービス業である美容室や整体などが該当してきそうです。
<記載内容>
≪原則≫(左図)
① 発行者の名称及び登録番号
② 年月日
③ 内容(軽減税率の場合はその旨)
④ 税抜価額又は税込価額を税率ごとの合計額及び税率
⑤ 税率ごとに区分した消費税額
⑥ 書類の交付を受ける事業者の名称
≪簡易インボイス≫(右図)
① 発行者の名称及び登録番号
② 年月日
③ 内容(軽減税率の場合はその旨)
④ 税抜価額又は税込価額を税率ごとの合計額
⑤ 税率ごとに区分した消費税額又は適用税率
≪違い≫
・⑥の宛名が不要
・④の税率が不要
・⑤は消費税額か税率のどちらかでOK
原則の方は見れば分かることをくどいぐらいに書きますが、簡易の方は処理ができる最低限の情報に絞っています。
発行する側が簡易インボイスでいいということは受け取る側も当然簡易インボイスがあれば仕入税額控除できます。