泡盛と税金

posted by 2022.05.17

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 国税庁というと怖いお役所、堅いお役所というイメージがありますが、ちょっと毛色が違うのが酒税に関する部署。

 酒類業振興の観点から輸出促進やブランディングに関する取組みを行っていて、利き酒会やシンポジウムなどのイベントも開催しています。

 

 今年は沖縄の本土復帰50周年の年にあたるので泡盛をPRする記念事業が実施されています。
5月28日に沖縄で開催されるシンポジウムはオンライン参加もできるようですので左党の方はぜひどうぞ。

 

 一方、泡盛等への税の軽減措置は縮小される方向です。

 米軍統治下では酒税の税率が低かったことから徐々に本土に合わせるべく、1972年の本土復帰の段階では酒税が60%軽減されていました。
その後段階的に縮小され、現在は泡盛で35%、オリオンビールなどその他の酒類が20%軽減されています。
泡盛の場合、本土で180mlあたり54円のところが沖縄では35円、ビールの場合、350ml缶あたり本土で70円のところが沖縄では56円となっています。

 軽減措置も50年になり、メーカーの経営努力を促す観点などから見直しが決まり、2032年までに段階的に軽減を縮小することとなりました。

<泡盛>
・大規模 35%→25%→15%→ 5%→0%
・中規模 35%→30%→20%→10%→0%
・小規模 35%を当面維持→0%

<ビール等>
・20%→15%→0%(2026年)

 

 酒造メーカーにとっては今後10年が正念場になりますが、輸出促進や積極的な広告などで目にする機会も増えるでしょうし、泡盛やオリオンビールを飲んだことのない方は一度楽しまれてみてはいかがでしょうか。