税務調査が来た!<通知編>

posted by 2022.04.7

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 4~5月は税務調査が比較的多い時期です。
最も多いのは8~10月頃ですが、確定申告が終わってから税務署の人事異動日7月10日までの間の今の時期も次いで多い時期となっています。

 税務調査については以前に実況中継的な感じで、「どんなことを聞かれるか」「どう対応すべきか」を取り上げましたが、今回はその前段階として「どう準備すればいいのか」を時系列で見ていきます。

 

① 税務調査の連絡(約1か月前)

 まず代理人である税理士に税務調査をしたい旨の連絡が入ります。
税務署からは2週間~1か月後の日程を打診されます。
必ず言われた通りの日にする必要はなく、出張が入っていたり、繁忙期だったりすると変更してもらうことができます。
税理士が間に入って、税務著と社長の日程調整をしますが、準備期間を考慮して1か月~1か月半は先にしたいところです。

 なお映画のように予告なしにドカドカ入ってくることはほぼありません。
何かしら脱税の手がかりをつかんでいて、かつ証拠隠滅の可能性がある場合などは予告なしで会社や自宅に一斉に来ることはありますが、普通の任意調査の場合はちゃんと事前に連絡があります。

 

② 事前通知(約1週間前)

 平成23年に国税通則法が改正され、税務調査を円滑に行うために事前通知制度が導入されました。
それまでは何を調査するかは税務署のフリーハンドの状態でしたが、改正により税務調査の手続き全体が明文化されました。

 具体的には1週間ほど前までに税務署は次の内容を通知する必要があります。

・開始日時
・調査を行う場所と人数
・目的
・対象となる税目
・対象期間
・対象となる帳簿書類の範囲

 目的については具体的に「ここが怪しいので調べます」とまでは言ってくれませんが、特に調べたいことがある場合には必要書類の依頼という形で伝えてくることはあります。

 税目や期間が明らかになることで調査を受ける側も準備がしやすくなりました。
逆に言われてない税目や期間は基本的に用意しなくていいということになります。

 

 では税務調査までに何をどう準備すればいいのかという点については次回へ続きます。