お酒のGI

posted by 2021.07.13

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 国税庁長官による酒類のGI(地理的表示 Geographical Indication)として、長野県の清酒とぶどう酒が6月30日に指定されました。

 

 ところで「GI」って何なのでしょう?

 お酒についてその産地ならではの特性が確立されており、その産地内で生産され、一定の生産基準を満たした商品だけが産地名(地域ブランド)を独占的に名乗ることができる制度です。
分かりやすいとこではフランスの「シャンパーニュ」が特定地域、一定基準、品質などの要件を満たして初めて名乗ることができるのが有名です。

 元々はWTO(世界貿易機関)の発足に際し、ぶどう酒と蒸留酒の地理的表示の保護が加盟国の義務とされたことから、日本では平成6年に国税庁が制度を制定しています。

 

<GI指定の効果>

・地域ブランド確立による他の酒類との差別化
・地域ブランドとして国内外で保護
・日本の特産品として輸出拡大に貢献
・品質面など消費者における信頼性の向上

 

<現在指定を受けているもの>

① 蒸留酒
「壱岐」(長崎県壱岐市)、「球磨」(熊本県球磨郡他)、「琉球」(沖縄県)、「薩摩」(鹿児島県)

② 清酒
「白山」(石川県白山市)、「山梨」、「山形」、「灘五郷」(神戸市灘区他)、「はりま」(兵庫県姫路市他)、「三重」、「利根沼田」(群馬県沼田市他)、「萩」(山口県萩市他)、「佐賀」「長野」

③ 日本酒
「日本酒」(日本全体)

④ ぶどう酒
「山梨」「山形」「北海道」「大阪」「長野」

⑤ リキュール
「和歌山梅酒」(和歌山県)

 お酒好きの人なら地域名から銘柄が思い浮かぶのではないでしょうか。

 

 国税庁というとお堅い、怖いイメージがありますが、お酒のブランディングに一役買っていて、酒造ツアーやセミナー、利き酒会なども開催しています。
オンラインでのイベントもあるので家飲みをしながら参加してみるのも面白いかも知れません。