例の無申告のニュース解説

posted by 2019.10.25

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 これだけ騒ぎになると取り上げざるを得ない感じになってくるので、チュー〇リアル徳〇さんの件を解説します。

 

 今回は素朴な疑問に答える形で見ていきます。

 

Q1 無申告なんてアリなのか?

A1 もちろんナシです。

あれだけテレビに出ていて、途中まで申告していて、相手方からの支払いの情報もあるので当然バレます。
悪質な場合は、通常の倍近く払う羽目になり、逮捕されることもあり得ます。

 

Q2 逮捕されないのか?

A2 脱税額が1億円を超えると逮捕されるのが一般的です。

今回は無申告分が約1億円、所得隠し(経費否認)が2000万円、追徴税額は重加算税含めて3400万円と報道されています。
所得としては1億円を超えていますが、税額で超えるわけではないので、逮捕(刑事告発)まではいかなかったようです。
ただし、脱税額1億円はあくまで目安であり、悪質な場合は数千万円の脱税でも逮捕されることはあります。

 

Q3 どんな罰金がかかるのか?

A3 無申告加算税と重加算税がかかります。

無申告加算税は状況によって、5%~30%まで幅がありますが、今回の場合は25%と30%で課されている可能性があります。
過去5年以内に無申告加算税や重加算税を課された実績があり、今回調査により指摘されているので、追加法人税のうち50万円以下の部分に25%、50万円超の部分に30%の無申告加算税が課されます。

申告している2012~2015年分に関しては重加算税が課税されているようです。
重加算税は売上除外や架空経費、仮装隠蔽など悪質な脱税に課されます。
内容的に服代や旅行代や時計代が経費にならないということのようですが、普通であれば、見解の相違であり、所得隠しということにはなりません。
あるとすれば、個人的なものを法人の経費として仮装したという理屈になりますが、調査全体の中でこの部分は厳しい判断をした可能性はあります。
重加算税の率は、追加法人税に対して35~50%の幅がありますが、前回のこともあるので45%になっていると思われます。

 

Q4 服や旅行はどこまで経費になるのか?

A4 メリハリと程度の問題になります。

今回は服代、旅行代、時計代といったものが経費にならなかったようです。
判断が難しいところですが、服は仕事でもプライベートでも使えますし、旅行は同業者との懇親で行くこともあります。
時計はさすがに個人的な趣味寄りなので経費化は難しいでしょう。

服に関して確実に経費にするには、社章が入っているなどプライベートで使わないことが説明できる、旅行に関しては同業者や取引先との打ち合わせ内容の記録があるなど、調査官を納得させるだけの何らかの材料は必要です。
あとは何でもかんでも経費にするわけではなく、メリハリをつけていることも重要です。

 

 
 今後、税金以外の部分でどんな処分があるのか分かりませんが、影響力が大きい人には範となるような申告納税をして欲しいものです。