今年の確定申告の留意点 ①医療費控除

posted by 2018.02.8

selfmedication-680x336

 早いもので来週16日から確定申告の受付けが始まります。
国税庁のHPで「平成29年分の確定申告においてご留意いただきたい事項」というプレスリリースが発表されています。
今年の申告の注意点や変更点がコンパクトかつ分かりやすくまとまっているので補足情報も入れながらご紹介します。

 

 まず前半の2つは医療費控除関係です。

1.医療費控除が変わります

<従来>
・領収書を添付して内容を明細書に記入。電子申告なら添付不要。

<改正>
領収書は電子でなくても添付不要。
明細は健康保険組合等が発行する「医療費のお知らせ」でもOK。

<補足>
 「医療費のお知らせ」は保険の効くものは載っていますが、保険の効かない歯医者等は載っていないので別で集計する必要があります。
また添付しない領収書は捨ててOKという意味ではなく5年間は自分で保存する必要があります。
実際には100万円以上とかよほど高額でない限り、問い合わせはないと思われますが、一応そういうことになってます。

 

2.医療費控除とセルフメディケーション税制の減税額試算

<改正>
 セルフメディケーション税制という新しい医療費控除ができています。
スイッチOTC医薬品であれば10万円ではなく、1万2千円以上で医療費控除が受けれるようになります
ただし従来の医療費控除とのどちらか選択なので、有利な方を選べるよう国税庁のHPに判定コーナーが用意されています。(http://www.nta.go.jp/tetsuzuki/shinkoku/shotoku/tokushu/info-iryouhikoujo.htm)

<補足>
 スイッチOTC医薬品とは元々医者の処方箋が必要だったものが薬局で買えるようにスイッチされたものを言います。
パッケージにマークが入っていて領収書にも表示されるという話でしたが対象が限定的で今のところ実務では見たことがありません。
ハードルが下がって医療費控除を受けられる人が大幅に増えるかと思いましたがそうではなさそうです。