労働生産性とは

posted by 2017.03.9

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「長時間労働の是正と生産性向上により働き方改革」
「日本のサービス業の労働生産性は諸外国と比べて低い」

 このようなニュースを最近目にしますが”生産性”とは何を指しているのでしょうか。

 

 ”生産性”とはより少ない投資でより大きな価値を産み出す効率の良さを測定するもので、設備投資の場合は「資本生産性」労働力投入の場合は「労働生産性」が指標になります。

 

 漠然と「生産性を向上させよう!」と言われてもピンと来ない部分もあるのでイメージしやすいよう算定の仕方を見ていきます。

 

労働生産性=付加価値÷従業員数

 

 付加価値とは企業が事業活動の中で新たに生み出した価値のことを言います。
算定方法にはいろいろなものがありますが一般的なのは次のような式です。

 

付加価値=人件費+減価償却費+賃借料+租税公課+営業利益

 

 価値というと利益だけをイメージしがちですが人件費や家賃も新たにその企業で生まれたものとして含めます。
逆に仕入や外注費などは外部で生まれた価値を調達しているので付加価値には含めません。

 決算書からこれらの科目の数字を拾って平均の従業員数(簡易的には期末従業員数)で割れば労働生産性が出ます。

 労働生産性の数値は自社で年度ごとに比較したり、業種平均と比較したりします。
業種平均は例えば経済産業省の「企業活動基本調査」で知ることができます。
この調査によると27年度数値で製造業1133万円、IT業1022万円、卸売業973万円、小売業494万円、サービス業435万円などとなっています。

 結果としての数値も分析することで生産性向上の取り組みもより有意義なものになると思われます。