採用費用の処理

posted by 2017.06.1

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 人手不足感が強まっています。
4月の有効求人倍率は正社員で0.97倍、パート等を含めると1.48倍でバブル期を上回る空前の”売り手”市場となっています。

 それに伴い採用活動費も膨らみますが、どこまで経費になり、どう会計処理するのでしょうか。

 

【募集費用】⇒広告宣伝費

・雑誌への広告掲載、会社説明会の開催、DMなど

広告掲載費用は支払時ではなく、掲載時の費用になります。

パンフレットの作成費も広告宣伝費に該当しますが、決算期末に残っている場合は貯蔵品として在庫計上することになります。

会社案内のビデオ作成費については毎年作るものであれば経費になりますが、1年以上使うものであれば「器具備品」に該当し、2年で償却します。

 

【交通費】⇒旅費交通費

実費相当の交通費であれば「旅費交通費」でOKです。

・お金で渡す場合は証拠になるよう領収書をもらっておきましょう。

 

【食事代】⇒広告宣伝費または交際費

・学生とOBとの食事代常識の範囲内(1人3000円程度まで)であれば「広告宣伝費」となりますが、高額で接待の要素が入ってくると「交際費」になります。手土産についても同様です。

 

【拘束費用】⇒交際費

・研修なら問題ありませんが、単に内定者が他社へ行くのを防ぐためだけの拘束費用「交際費」に該当します。内定者は入社するまでは学生であって社員ではないので「給料」にはならず、「交際費」になります。

 

 なお交際費以外の科目については、「採用教育費」などの名称でまとめた方が把握しやすいようであればそれでも結構です。
勘定科目が合ってるかどうかをすごく気にされる経理の方もおられますが、要は会社の方が把握しやすくて、一貫性があれば科目の違いは問題ではありません
増えつつある採用費用の把握と費用対効果の検証のためにも別科目の方がいいかも知れません。