平成30年から査察による調査でIT関連の権限が強化されますが、一般の税務調査においてもパソコンを調べる傾向にあります。
電子帳簿による保存を行なっている会社は当然として、ペーパーレス化でパソコン中心で日常業務を行なっている会社が増えていることも背景としてあります。
税務署内部においてもICT調査を推進しているようです。
「パソコンを見せて下さい」と言われたらどう対処すればいいのでしょうか。
Q1
絶対見せないといけないのか。
A1
通常の税務調査は任意調査なので何事も義務ではありません。
パソコンに関しても断ることはできますが、逆に疑われる懸念もあるので頑なに断るのは憚られます。
Q2
パソコンを操作させて下さいと言われたら。
A2
あくまで任意調査なのでパソコンを渡してしまわずに会社の方が操作するようにしましょう。
Q3
パソコンの中のどこを見ているのか。
A3
決算書や元帳など完成された帳表からは伺い知れない生の情報を見ようとします。例えば「ごみ箱」の中や「最近使ったファイル」を見ることで途中経過や日々の処理を知ることができます。
Q4
エクセルデータの提供を求められたら。
A4
義務はないのでそのままプリントアウトするだけで十分です。
Q5
メールを見せて下さいと言われたら。
A5
操作は会社の方がして疑問点の説明に必要なメールだけプリントアウトするようにしましょう。
何もやましいことがなければデータを渡そうがパソコンを自由にさわってもらおうが構わないという考え方もあります。
ただ中途半端な情報で変に疑問を持たれて税務調査が長引いたりするのもどうかと思うので情報提供は必要な範囲に留めるのが上手な調査対応と言えます。
また税務調査と関係なく業務効率の面でもパソコンの中は常に整理しておくことを心掛けたいものです。