在庫と税務調査

posted by 2016.02.29

在庫

 

 前回、在庫棚卸の重要性について見ていきましたが、税金の面でも重要です。
税金への影響も大きいのでよく税務調査のテーマになります。

どう影響するかと言うと、在庫が増えれば利益が増え、在庫が減れば利益も減ります
そのため在庫を少なく計上していないか税務署はチェックしています

 

 税務署が見るポイントは次のような点です。

 

① 決算近くに仕入れたものが期末在庫に計上されているか

決算直前に買って売れた形跡もないのに在庫表に載っていなければ漏れていることになります。

 

② 倉庫で数えた原票と完成版に違いはないか

調査ではきれいに整理した在庫表より現場で一つずつ数えた手書きのものを見せて下さい、と言われることがあります。
これは手書きのものから完成版を作るまでの間で数を調整している可能性があるためです。
もっとも最近ではPOS管理のみというケースもありますのでその場合は完成版しかないでしょう。

 

③ 預け在庫や廃棄品が残っていないか

在庫を取引先の倉庫で預かってもらっているケースがあります。
この場合自社の倉庫にないだけに漏れやすいです。

また廃棄品扱いにしているものの実際には廃棄せず倉庫の端っこに残っていることもあります。
廃棄に関してはマニフェストや写真などで証明できるようにしておくべきでしょう。

 

調査で言われることも想定しながら在庫管理の精度を高めていきましょう。