保険はどう受け取るかで税金の取扱いが変わりますが、今日は満期保険金の場合を見ていきます。

① 一括受取⇒一時所得

② 分割受取⇒雑所得

さてどちらが得するのでしょうか。

まず所得の計算方法です。

① 一時所得＝（受け取った保険金－払込保険料総額－５０万円）✕１／２

② 雑所得　＝毎年の年金額－払込保険料のうち受け取った年金対応分

　計算方法だけ見ると５０万円引けて、しかも✕１／２する一時所得が有利に思えます。
ただ所得税は累進課税（所得が高くなるほど税率が加速度的に上昇）なので保険金が大きければ一時所得の方が優遇を使っても税金が高くなる可能性もあります。

　また一時所得、雑所得共通ですが実質的に所得税が非課税になる特例があります。
給料以外に収入のないサラリーマンが満期保険金を受け取った場合で所得が２０万円以下であれば申告不要となり、実質的に所得税非課税です（住民税はかかります）。
この場合毎年に割る雑所得の方が金額が少なくなるので申告不要になりやすいと言えます。

　一括か分割かどちらが得かと言うと、他の所得の有無や税率によりますが通常は一次所得になる”一括”が有利になります。
ただものすごい差というわけではないので、まずは税金の損得よりも資金がいつどのように必要かという観点で判断してもらったら結構です。

次回は相続で受け取った保険金の受け取り方による違いを見ていきます。