”税賠保険”をご存知でしょうか。
正式には「税理士職業賠償責任保険」と言います。 一言でいうと税理士がミスをしてお客様から損害賠償請求された場合に保険金を支払うというものです。
例えばこんなケースがあります。
<消費税>
・簡易課税制度を適用した方が有利なのに選択届出書の提出を失念した。
<法人税>
・事前確定届出給与の届出書の提出を失念して賞与が経費にならなかった。
<所得税>
・減価償却費の計上が少なく所得税が過大納付になった。
<相続税>
・小規模宅地の特例で不利な選択をしたことにより相続税が過大納付になった。
大まかに言うと、選択ミスや届出書の提出もれによって税金を多く払う羽目になったケースに保険が適用されます。
事例を見ると「こんな初歩的なミスするかな」というものもありますが、得てしてミスはそういうものです。
税理士としては、お客様に十分内容を説明し、納得いただいた上で処理の選択を進めるとともに、社内では複数の目でチェックしミスを防ぐことが重要と考えています。
お客様の立場では、任せっきりにせず内容について税理士に説明を求めるとともに、いざという時には意見を聞けるセカンドオピニオンを持たれることをお薦めします。