昨日の続きで「企業グループ間の取引に係る書類保存の特例」について見ていきます。
<罰則>
書類の保存が無い場合、経費が否認されるだけでなく、青色申告の取り消し事由に該当する、とされています。
すぐに青色申告取り消しというわけではありませんが、脱税や無申告と同じレベルなのでかなり厳しい罰則と言えます。
<保存すべき書類と記載内容>
・取引に関して作成、受領した書類(契約書、請求書、領収書、見積書等)に内容や計算根拠が書かれていればOK
・記載がなければ別途書類やデータを取得または作成し、保存しておく必要があります。
<必要な実務対応>
① 関連者の特定
・グループ会社一覧の作成
・50%以上の持株基準の確認
・役員派遣や取引依存などの実質基準の確認
② 特定取引のチェック
・工業所有権の使用、サービス提供、経費按分等に該当するかどうか
③ 記載要件のチェック
・現状の契約書や請求書等が記載要件を満たしているか
・対価の算定方法、業務内容、改定ルール、合理性が説明できる相見積もりなどが別途書類で確認できるか
④ 不足情報の補完
・不足情報については補完書類を取得または作成し、保存
・対価の算定根拠や配布基準を再点検し、合理性があるかどうか検証
まとめると「グループ内取引について根拠や合理性をすぐに説明できるように書類保存が義務付けられる」という改正ですので、まずは現状把握をした上で不足資料を整備していく必要があります。


