令和6年度税制改正大綱 ④子育て支援

posted by 2023.12.20

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 前回の扶養控除見直しに続いて、子育て支援について見ていきます。

 

① 住宅ローン控除の上乗せ

<概要>
 住宅ローン控除の上限額は早期の購入を促すために段々縮小するように設計されています。
ただし子育て世帯に関しては縮小せずに現状維持することで一般より優遇されます。

※子育て世帯…本人又は配偶者が40歳未満又は19歳未満の扶養親族がいる

<内容>
・認定住宅      :R6年上限(一般)4500万円⇒(子育て)5000万円
・ZEH水準省エネ住宅:R6年上限(一般)3500万円⇒(子育て)4500万円
・省エネ基準適合住宅 :R6年上限(一般)3000万円⇒(子育て)4000万円

・床面積:合計所得金額1000万円以下であれば50㎡⇒40㎡に緩和(1年延長)

 

<留意点>
・40歳未満で子供なし、40歳以上で子供ありも対象

・新築のみが対象で中古には上乗せなし

 

<適用時期>
・令和6年中に居住

 

② リフォーム税額控除

<概要>
 耐震やバリアフリー工事等をした場合に所得税の税額控除をする制度に、手すりや間仕切りなど子育てのためのリフォーム工事も対象として追加されます。

<内容>
・対象工事:転落防止手すり、対面式キッチン、防犯性や防音性の向上、収納増設、間取り変更

・控除額:標準的な工事費用(上限250万円)×10%

・子育て世帯:①と同じ

<適用時期>
・令和6年4月1日~令和6年12月31日までに居住

 

③ 生命保険料控除の拡充

<内容>
・23万円未満の扶養親族がいる場合、新生命保険料の一般枠上限を4万円⇒6万円に拡大

・一般+介護+年金の上限12万円は変更なし

・一時払い生命保険は控除対象から除外(子育てと関係ない増税)

<適用時期>
・未定(令和7年度税制改正で決定)

 

 子育て関係は項目としてはありますが、使える人が限られることやまだ時期が決まってないものまで載ってたりするので小粒感が否めません…。