110万円贈与 ① 税率

posted by 2021.10.18

 令和3年もあと2ヶ月半。
時期的に贈与に関するご質問をいただくことも多いので、現金贈与について改めて確認しておきます。

 

<非課税枠>

・110万円

これはだいたいの方が認識しておられると思いますので問題ないでしょう。
増税の噂もありますが、令和3年分を今から変えることは通常あり得ません。

 

<税率:一般>

贈与税1

基礎控除の110万円を控除した金額の上記の税率がかかります。
税率は階段状になっているので低い部分は「控除額」を引くことで調整します。
税率と基礎控除額から逆算すると310万円が10%の上限、年510万円が20%の上限となります。
相続税の税率が20%を超える場合は、110万円の非課税枠にこだわらず300万円、500万円といった金額を継続的に複数の人へ贈与した方が節税効果があります。

 

<税率:特例>

贈与税2

20歳以上の子や孫への贈与は若い世代への財産移転を促す観点から税率が低くなっています。
税率の下の方は一般と同じですが、年410万円超の贈与から税率が低くなります。
例えば年700万円の贈与の場合の税額は一般なら112万円、特例なら88万円です。1年では24万円の差ですが、人数が増えるほど、年数が長くなるほど差は特例によるメリットは大きくなります。

 

 現金贈与の注意点については次回に続きます。