税務調査実況中継 ④2日目編

posted by 2016.10.7

mensetsu_mensetsukan

 税務調査実況中継の4回目は2日目編です。

 

【2日目編】

<何日ある?>

そもそも調査はどれぐらいの日数あるものでしょうか。
税目ごとの目安は次のような感じです。

・相続税:半日
・所得税:1日
・消費税:半日~1日
・法人税:2日~1ヶ月

 法人税の場合ははっきりとした基準があるわけではありませんが会社規模によって日数が変わってきます
売上規模でいうと1~10億円で2日、10億円~100億円で3日、100億円以上で1週間といったイメージです。
資本金が1億円以上になると税務署ではなく国税局が調査に来ますがその場合は2週間~1ヶ月といった期間になってきます。

 現地調査のあとは税理士がメインで税務署と折衝を重ねますが、終結までに早くて1ヶ月、長ければ半年以上かかります。
 

<調査対応の仕方>

 まず経理の方はべったり調査現場に張り付いている必要はないので日常業務を優先させて下さい。
税理士が話を聞いて分かる範囲で説明し、根拠書類を求められれば用意をお願いします。

 書類というのは契約書、議事録、請求書などですがファイルごとドサッと渡すよりは必要なものだけを抽出して渡すことをお薦めします。
時間が限られるだけに調査官はできるだけ多くの情報を求めますし、会社としては逆に必要最低限の情報で対応することが戦線を拡大させないことにつながります。
書類を取りに行く際は稀に調査官がついてくることもありますのでデスクや棚は整理しておきましょう。

 書類以外にも会社の方に直接説明をお願いすることがあります
その場合も質問されたことだけに淡々と回答します。
サービス精神を発揮して「実は…」とか「僕も変だと思うんですけどね…」みたいな追加情報はいりません。
また質問されたことがすぐに分からない場合は無理にその場で答えずに「調べます」で結構です。
税理士はというと会社の方が説明する際はできるだけ横につきます。
調査官が聞こうとしていることを噛み砕いて翻訳したり、会社の方の説明が怪しい方向に行きかけたら軌道修正したりします。

 

具体的にどんなことを指摘されるかという点は⑤3日目編に続きます。