「私募債ってした方がいいんですか?」
またまた銀行から勧められたお客様から質問をいただくことがあります。
私募債とは”少数(50人未満)の特定投資家に発行する社債による資金調達”のことを言います。
特定投資家とは役員や取引先もあり得ますが銀行が勧めてくるものは引受先が銀行です。
一般的な銀行借入とは違う資金調達の方法ですが次のようなメリットとデメリットがあります。
<メリット>
・無担保でまとまった金額を借りられる
長期資金を固定金利で借りられるので設備投資などに使えます。
一括返済なので日々の資金繰りは楽です。
・信用のバロメータ
銀行から信用がないと私募債は発行できません。
評価が良ければ今後の資金調達もしやすくなります。
<デメリット>
・コストが高い
利息と別で銀行に支払う手数料や保証料がある分、結果的に通常の借入れよりコストが高くなりがちです。
・一括返済のリスク
償還期限に一括返済できるよう資金を置いておく必要があります。
継続発行すると期限は伸びていきますが、業績が悪化すると継続してくれないため資金繰りを圧迫します。
銀行にとって融資をどんどん増やすのが難しい現状において手数料収入は魅力的です。
銀行とのお付き合いで発行することもありますが、発行する際は一括返済のリスクや資金の必要性などを考慮して発行額や期限を決めていくようにしましょう。