年末調整リターンズ⑩ 最終回 住宅ローン控除

posted by 2015.12.18

 住宅ローンなどを利用して住宅を購入、新築または増改築工事をしたとき、要件を満たせば入居した年から10年間、所得税の控除を受けることができます。
これがいわゆる「住宅ローン控除」で、正式には『住宅借入金等特別控除』と言います。
手続きは初年度は確定申告、2年目以降は年末調整で行ないます。

 

 住宅ローン控除は多くの人にとって関心の高いものですが、毎年のように適用期間の延長や制度の見直しが繰り返されていて、その規定はかなり複雑です。
適用要件などを改めてしっかりと確認しておきましょう。
 平成27年中に居住した場合の控除額は、原則【年末ローン残高×1%(限度額20万円)】です。
ただし平成26年4月1日~平成31年12月31日までの期間、消費税を8%または10%で支払った場合のみ限度額が40万円に拡大されています。
これは駆け込み需要の反動で建築が落ち込んだ場合の下支えの効果を狙っています。なお期間的に該当しても個人間売買で消費税を払っていない場合は控除額は20万円のままですのでご注意下さい。

 

 また同じ目的で「すまい給付金」という制度もあります。
消費税8%の段階では所得に応じて10~30万円、10%の段階で10~50万円が現金で支給されます。
これは住宅ローンがある場合はもちろん、キャッシュで買っても年齢、所得、建物の環境性能などの要件を満たせば支給を受けることができます。

使えるものはしっかり使って消費税増税に備えていきましょう。

 

年末調整リターンズ、10回にて完結です。