再び「良い戦略、悪い戦略」②

posted by 2013.05.21

今回も悪い戦略の続きです。

<ある印刷会社のケース>

 そこの社長に戦略について訪ねると、「毎年売上高を20%以上伸ばし、利益率を20%以上にする」との答え。具体的に何をするのか考えはあるのか聞いてみると「達成するまでやり抜く」と。
目標を達成するための道筋をつけるのが戦略であり、目標を掲げることは戦略ではありません。ここを取り違えている会社は非常に多い。

 

<ある地方自治体のケース>

 そこの市長が見せてくれた「戦略プラン」の取組み事項は178件。その122番目には「戦略プランを作成する」とあった。誰か気づいてよね…
良い戦略は、決定的に大事な一つか二つのことに経営資源を集中させるにやるべきことを列挙したリストは戦略ではありません

 

<ある大学のケース>

そこのミッションは「未来のリーダーを育て、知のフロンティアを広げることで社会に貢献する」というもの。これは「うちの大学は大学である」と言っているに過ぎません。この大学が何かを行おうとするときに、このミッションは何の指針にもならないでしょう。
(つづく)