法人税減税の２つ目の項目として「所得拡大促進税制の見直し」を見ていきます。
この制度はデフレ脱却のための賃上げを企業に促す制度で総支給額及び平均給与の両方が増加した場合に一定割合を法人税から控除するというものです。

 

＜中小企業以外＞

① 従来
・Ｈ２５．４．１をまたぐ事業年度を基準にして平均給与が２～５％増加
・前年の給与総支給額以上
・平均が前年以上
・控除額は給与増加額の１０％

② 改正
・３つ目の条件、平均が前年以上⇒前年から２％以上増加
・控除額は１０％＋増加額の２％を上乗せ

 

＜中小企業＞

① 従来
・Ｈ２５．４．１をまたぐ事業年度を基準にして平均給与が２～３％増加
・前年の給与総支給額以上
・平均が前年以上
・控除額は給与増加額の１０％

② 改正
・控除額は１０％＋増加額の１２％を上乗せ

 

　ちょっと分かりにくいですが、大企業は「ただ増加するだけでなく２％以上はアップさせて下さい、そしたら控除額も増えますよ」という内容です。
中小企業は判定は従来のままで控除額が増えています。

　雇用も増やしつつ、平均給与も上げている企業にとっては思った以上の税額控除となるので当てはまりそうな会社では必ずチェックするようにしましょう。

ただ会計事務所泣かせの複雑な計算が必要なのでもう少しシンプルにしてもらえるとありがたいのですが…。