来年から相続税が上がりますが、今の時点でどれぐらいの人が相続税を払っていて調査でどれぐらい修正しているのでしょうか。
まず年間の死亡者数が約127万人、うち相続税の対象となるのが約5万人です。
さらにそのうち調査に来るのが、11909件(平成25事務年度)。
大まかに言うと、亡くなった人100人あたり4人に相続税がかかり、申告した人の4人に1人に税務調査があります。
問題はここからです。
税務調査があった11909件のうち、申告漏れを指摘されたのが9809件。
何と8割以上です。
申告漏れの総額は3087億円で1件あたりにすると2592万円。
1件あたりの修正税額は452万円になります。
申告漏れの内訳はこうなっています。
① 預貯金等 1189億円(39%)
② 土 地 412億円(13%)
③ 有価証券 355億円(11%)
ここから分かるのは税務署は預貯金のもれが最も把握しやすいのでしっかりチェックしているということ。
預貯金は銀行に10年分の履歴が残っているので、職権で一族全員のものを取り寄せて、徹底的に動きや残高をチェックしています。
収入から考えると不自然に多い預金や相続直前の資金移動などは、思っている以上に見破られるので申告する際は注意しましょう。
すぐばれるものは申告した方が賢明です。