早いもので今日から師走。
冬は年末調整⇒法定調書⇒償却資産申告⇒確定申告と税金関係の手続きが目白押しです。

　まずは年末調整。
令和５年の年末調整については大きな改正項目はありません。
そのため、基本的には昨年と同じように進めてもらえばＯＫです。

 

　細かい改正点があるので一応解説しておきます。

① 非居住者である親族の確認書類の追加

　子どもを海外留学させている場合や海外から出稼ぎに来ていて母国に家族を残している場合など扶養親族が海外に入る場合の確認書類が追加されます。

＜１６歳以上３０歳未満、７０歳以上＞

・変更なし（扶養に入れる時：親族関係書類、年末調整時：送金確認書類）

 

＜３０歳以上７０歳未満＞

≪海外留学≫

・扶養に入れる時：親族関係書類＋留学ビザ等書類
・年末調整時　　：送金確認書類（変更なし）

≪障碍者≫

・変更なし（扶養に入れる時：親族関係書類、年末調整時：送金確認書類）

≪生活費や教育費の仕送りを３８万円以上受けている≫

・扶養に入れる時：親族関係書類（変更なし）
・年末調整時　　：＋３８万円送金書類

 

② 電子年末調整

　従来は源泉徴収票や給与等の支払明細書を電子交付する場合、本人の同意が必要でしたが、事前に通知しておけば同意は不要となりました。
なお、「給与等の支払明細書」とは給与を証明する際に別途発行する書類のことで給与明細自体には電子に関する規制は特にありません。

・通知内容：承諾期限までに回答がない場合には承諾があったものとみなす旨

・取扱い　：回答がなくても承諾があったとみなして、電子交付が可能

　年末調整の電子化がほとんど進んでいないことから、電子化を進めやすくするための改正となっています。