相続は人生でそう何度も経験するものではないため、「誰に何を頼めばいいのか分からない」という声をよく聞きます。
実際、やらなければならないことが多岐にわたってため、多くの専門家が関わってきます。
・弁護士:遺産分割でもめた場合の交渉や裁判
・税理士:相続税の申告、生前の相続対策
・司法書士:不動産の登記
・行政書士:遺産整理事務、行政への書類作成
・不動産鑑定士:相続財産の時価評価
・土地家屋調査士:売却や分筆のための測量と登記
・ファイナンシャルプランナー:お金の専門家として幅広い相談
上記は国家資格ですが、それ以外に民間資格もあります。
相続士、相続アドバイザーなど様々なものがありますが、近年合格者が増えているのが「相続診断士」です。
2011年に登場した資格ですが、合格者は約46000人を超えています。
・主催:一般社団法人相続診断協会
・仕事:相続の道先案内人(相続診断を行い、必要に応じて専門家へ橋渡し)
・試験:CBT方式(コンピュータによる随時受験)、受験料38,500円、勉強時間の目安は初学者で3~6か月
・取得者:金融機関5割、不動産業3割、その他2割
民間資格には国家資格のような独占業務はありませんが、その分幅広く相談できて交通整理してくれる面もあります。
昔は相続は一部の資産家の世界の話でしたが、相続税法の改正により相続税がかかる人も大幅に増えました。
また相続トラブルは資産が多い人に限った話ではなく、遺産5000万円以下の場合が8割を占めると言われています。
その意味では「誰に何を頼めばいいのか分からない」「専門家の知り合いがいない」という方にとって民間資格のニーズはこれからも高まっていきそうです。