消費税とは

posted by 2023.05.11

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 今さらですが、「消費税」ってどんな税金なんでしょうか?

 導入されたのは平成元年。
日常生活に溶け込んでいることから子どもでも知っていて、最も馴染みのある税金かも知れません。

 

「消費税」モノやサービスの消費に着目した間接税です。

 間接税とは納税者が直接負担するのではなく間接的に負担する税金のことを言います。
消費税は最終的には消費者が負担しますが、実際に納税するのはモノやサービスを提供する企業です。
消費税以外では酒税やたばこ税も間接税に該当します。

 間接税の対義語として直接税があります。
直接税は税金を負担する人が直接支払う税金のことを言います。
所得税や法人税、固定資産税などが該当します。

 

 消費税は広く薄く負担してもらう税金で、課税対象は次のようになっています。

・国内において事業者が事業として対価を得て行う資産の譲渡及び貸付け並びに役務(サービス)の提供

・外国貨物の保税地域からの引き取り(商品の輸入)

 

 原則としてすべての取引きに消費税がかかりますが、1つ目の要件を細かく見ていくと消費税がかからないものも出てきます。

「国内において」

 外国で消費されるモノやサービスには消費税はかかりません。
ただ現地の消費税がかかることはあります。

「事業者が」

 消費者がたまたま車を友人に売った場合やメルカリでカバンなどを販売した場合には消費税はかかりません。

「対価を得て」

 無償であげた場合には消費税はかかりません。

 

 上記のようにそもそも消費税がかからない取引を「不課税取引」と言います。

 似た言葉として「非課税取引」がありますが、これは全く別物です。
非課税取引は本来消費税を課税すべきであるものの社会福祉的な理由などにより非課税とされているものです。

例えば賃貸マンションは、事業者が対価を得て行うサービスの提供ですが、家賃に消費税を掛けると住居費が上がって生活に響くことから非課税とされています。
他には土地の売却や貸付け、株の売却、預金利子、行政サービス、保険医療などが非課税とされています。

 

 非課税取引は例外として限定的に決められているので分かりやすいのですが、不課税取引は消費税の理屈に関わるので判定が難しいです。

 

 次回は国内と国外で判定が難しい取引きについて見ていきます。