領収書のダメですかシリーズ第2弾
1.上様
最近はあまり見なくなったので若い方はピンと来ないかも知れません。
もちろん「お殿様」のことではなく「上客」の省略と言われています。
昨日のレシート編のおさらいになりますが、領収書には、①作成者、②日付、③内容、④対価、⑤支払者 の情報が必要です。
ただし、小売業、飲食店業、タクシー、駐車場などでもらう領収書は ⑤支払者 はなくていいので、「上様」でも経費にはなります。
ただし、信頼性の観点からは望ましくはありません。
2.空欄
レジ打ち出しで宛名が空欄の領収書をもらうことがあります。
これに自社名を書き足すのはアリなんでしょうか。
答えは「No」
領収書はお金を受け取った人が作成するものなので、加筆すると書類としての信頼性は落ちます。
余白や裏に参加者や人数をメモするぐらいはOKです。
レシートでも上様でも大丈夫なケースが多いので空欄のままでも経費になります。
なお、日付や金額が空欄の領収書に加筆するのは論外です。
重要な情報を加筆した場合には経費に落ちないだけでなく、法律上は私文書偽造にあたります。
3.カード明細
カード明細に載っているので領収書は要らないのでは?と聞かれることがたまにあります。
これも答えは「No」
カード明細はあくまでカード会社が立て替えてくれている金額の明細であって、お店が発行した領収書ではありません。
また ③内容 に関する情報もないので税法上の要件も満たしていません。
ただ事実の証明にはなるので何もないよりはマシです。
ではカードを切った時にもらう「カード利用伝票」はどうでしょう。
ものに寄りますが、①~⑤の情報が記載された細かい利用伝票であれば領収書として使えます。
簡単な利用伝票で情報が足りていない場合は領収書をもらうようにしましょう。
何気なく見ている領収書も意外と奥深い内容があったりするので、またネタがあれば取り上げようと思います。